昨日書いたSAINT LAURENTのパリコレ記事。
書いたことにもちろん嘘はなくて、
思ったことを、そしていつも通り好きな順にルックを載せました。
でもあのコレクションに違和感があったのも事実。
それは心地よくもありなんだか引っかかる正体の分からないものでもあり。
上手く文章に出来るのか自信がなかったけど、
消化する為にここに記しておきたいと思います。
わたしたちの目にするエディの2シーズン目は
予想外のファーストルックから始まり、
自分の中に疑問符が起きているのをうっすら気づいていながら全てのルックに目を通す。
全て見終わって、
エディ・スリマンの力技と力量に感心しながら違和感について考える。
その違和感の正体が前記事で記した『ケイトの私服』のというキーワード。
そのワードは歴史あるメゾンのコレクションらしくはない軽さがあったりする。
わたしの知っているパリコレは伝統的で夢があって華やかな
ファッションを愛している誰もが無視出来ない舞台であり
特に歴史あるメゾンのコレクションは色んなものを背負っていて
色々なことに配慮しながら発表される。
それを軽やかに自分の要素や遊びを入れながらやってのけるのが
カールでありマークであり復帰を待ち望んでいるガリアーノであり。
でも今回のサンローランは
そんな天才たちのやり方とはちょっと違う力技で
もう完全にこのメゾンを自分の色に変えてしまった様に見えた。
エディのファーストコレクションとなった2013 S/Sの
ロックでシック、そしてシャープなブラックスモーキングなスーツには
ムッシュ・イヴ・サンローランへの敬意が見えたと思う。
そしてそこからの今回のコレクションまでの振り幅。
沸き起こったであろう賛否両論について考える。
「こんなのはサンローランではない」
「エディ・スリマンというブランドでやればいい」
「昔から趣味嗜好が変わっていない」
どれも正解であり不正解であると思う。
きっとエディもサンローランもそんな批判や賛否は予想出来るだろうし
覚悟もしていると思う。
その中で発表されたのが今回のコレクションで
エディ・スリマンという才能あるデザイナーが
自分自身をきちんと落とし込んで作られていた。
名前が変わってしまった様に
わたしたちの知っているYVES SAINT LAURENTは
SAINT LAURENTに変わった。
きっとこの変化は正しい。
でもこの変化を受け入れるのか受け入れないのかは
こちら側に委ねられていて選択できる。
SAINT LAURENT FALL 2013
PARIS,MARCH 4,2013
最後に。
ちょっと前にSAINT LAURENTへ遊びに行って、
現在展開されている2013S/Sのトレンチコートを試着させてもらいました。
間近で手に取って着てみて、
細かなところにまで行き届いたセンスの良さに感心しました。
それは着ていて嬉しくなる程魅力的だった。
そう思わせる力のあるものを作れることが何よりの才能だと思う。
さて、こんな独断と偏見の分析はこの辺にします 笑
おかげで随分消化できた。
また♡